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排気設備不調放置によるシックハウス症候群の誘発事故について
今年9月、兵庫県宝塚市の市立病院にて化学物質の扱う病理検査室の排気設備に故障・不具合があるにも関わらず、放置していたことが判明した。
それに伴い同病院に勤務をしている女性職員技師の1名が、シックハウス症候群に陥ってしまった。
検査室では洗浄や保存の際にホルムアルデヒド水溶液やキシレン等の有毒な化学物質を使用する為、労働安全衛生法により局所排気装置の設置及び、
稼働が義務付けられている。


今年7月、医療機関を受診した結果、『職場の揮発性化合物によるシックハウス症候群』と診断され公務災害の認定を求めており、現在は休職中とのこと。
女性職員技師は3年程前から業務中に鼻水が出るようになり、今年7月時点では目や喉に強い痛みを感じるようなっていたという。
また、同時期に別の職員も頭痛を訴えているとのこと。


これにより労働基準監督署は9月13日に立ち入り調査を行い、排気設備の機能が十分に機能をしていなかった為、防毒マスク等を着用するように指導を行った。
銅病院では6ヶ月に1回、定期的にシックハウス測定を行っていたとのことだが、2016年3月にホルムアルデヒドの濃度値が基準値を上回っていたとのこと。
しかしその後、濃度値は正常値まで低減したとのことで改修等の是正対策を行っていなかった。
その後、同病院院長は『早急に職場環境を整えたい。』としている。



ホルムアルデヒドは、毒物および劇物取締法により医薬用外劇物に指定されている有害な化学物質物質です。
その為、使用する場合は人体に影響が出ない濃度にまで希釈をする必要があります。
下記は濃度別の知覚について記載したものです。
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 〇0.2ppm   :少し臭気を感じる
 〇0.5ppm   :臭気が分かる
 〇1~2ppm :目や鼻に痛み・刺激を感じる
 〇3~5ppm :目・鼻・喉に強い痛み・刺激を感じたり、長時間その場にいられない
 〇10ppm以上:自発呼吸が出来なる場合がある
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その為、厚生労働省では基準値を0.08ppm(100㎍/㎥)に定められています。
この基準値はWHOで定められている基準値と同じです。

人の命と健康を守るはずの病院で起こってしまった、あってはならない不祥事。
被害に遭われた女性職員技師の方はこれから永い年月の間、シックハウス症候群と向き合ってゆかなければなりません。
世間では死なない症状、ましてや病気とは言えない症状について、あまりに軽微なものと認識しているように感じます。
しかし、世の中には死ななくとも、死ぬほどに苦しい症状と向き合っている方が多くいます。
今回の不祥事は人一人の人生を大きく歪めてしまったという事実を、病院側はもっと強く認識する必要があると考えます。

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